ご好評につき、改訂版を発行!
一般財団法人東京顕微鏡院 食と環境の科学センター
監修:伊藤 武
発行日:令和元年12月
(初版:平成23年2月、改訂:平成25年2月、平成27年3月)
A5判 22ページ
頒価 200円
近年、食中毒の発生傾向が大きく変化してきました。これまで大きな健康被害となっていた腸炎ビブリオおよびサルモネラによる食中毒は著しく減少してきましたが、新たに出現してきたノロウイルスによる食中毒が猛威を振るい、発生件数・患者数とも一番多い食中毒になっています。
ノロウイルス食中毒は、飲食店で提供された食事、ホテル・結婚式場で提供された宴会料理、仕出し弁当、学校・病院・事業所の給食など、さまざまな料理あるいは食品製造業加工された食品などで発生しております。原因がウイルスであることから、これまでの細菌性食中毒の予防対策とは違った対応が求められます。
さらに、ノロウイルスは一般のウイルスと異なり、乾燥にも抵抗し、環境中で長時間生きられます。加熱にも抵抗性が高いために、O157を殺す75℃では死滅しない、しぶといウイルスです。
しかもノロウイルスは表面の抗原成分を逐次変異させ、感染者の免疫力をすり抜ける特技を持っているので時々大流行をくり返します。
もう一つの大きなノロウイルスの特徴は、ヒトからヒトヘの感染経路を持つことです。集団生活をする保育所、幼稚園、学校、高齢者施設あるいは家庭などにおいては、ヒトからヒトヘの接触感染や、吐物によるエアゾール感染が多発しており、年間100万人以上の患者がいるものと推察されています。
従って、ノロウイルスは食品や飲料水を媒介とした食中毒とヒトからヒトへの感染症の2つのルートがあるので、これらの感染経路を踏まえた対策が重要となります。
一般財団法人 東京顕微鏡院 食と環境の科学センター
理事 伊藤 武
【 チェック表 】
日常的な従業員へのチェックで、ノロウイルス対策に努めましょう
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【 事例集 】