2021.07.15
みなさんが普段食べている「コンビニ弁当」の安全はどのように守られているのでしょうか。「材料の仕入れと保管」の一般的な事柄について、家庭でのご飯支度と比べながらお話します。
みなさんが八百屋さんや肉屋さんで材料を買うときは、原産地、値段などを確認して買いますよね。スーパーの野菜売り場へ行くと、原産地や農家のおじさんの写真などが「ポップ」になっていて、安全かどうかの判断材料にします。
もし、材料に微生物が大量に増殖していたり、有害な化学物質が付着していたり、賞味期限が切れていたりしたら安全で美味しいお弁当を作ることはできません。
お弁当工場も同じようにして様々なことを確認しています。スーパーの「ポップ」になっているものは「製品企画書」というものです。この書類には、おじさんの写真こそ載っていませんが、使われているすべての原材料、作り方、微生物に汚染されていないことの証明、賞味期限、さらに製造メーカーの会社印まで押されています。
また、実際に少数購入し、家庭と同じように色、形、匂い、つやなどを確認することもあります。仕入れ担当者は、これらのことを吟味して仕入れるかを決めているのです。
みなさんは買い物から帰ると、買ってきた材料を冷蔵庫や冷凍庫、日の当たらない場所などに分けてしまいますよね。そのとき、古いものから順に使うように冷蔵庫の中を整理します。
お弁当工場も家庭と同じように材料ごとに分けて保管しますが、量がとても多いので、ただ整理するだけではすぐにゴチャゴチャになってしまいます。そこで、すべての材料に、納入日や使用期限を書いたシールを貼り、新しいものが奥になるように先入れ先出ししやすいように積んでいます。
家庭も工場も基本的な考えは同じでも、工場ではより深く、より厳しく、より厳格なんですね。
当科学センターは、飲食店や食品工場などを対象に、衛生点検やHACCP システムの導入・認定・検証など自主衛生管理を進めるためのお手伝いを行っております。
安全で安心な食品を提供するために、ぜひご利用ください。