2021.07.15
財団法人日本学校保健会の統計調査によると喘息の児童生徒の割合は小学生で2.9%、中学生で2.3%を占め、その原因の多くはダニアレルゲンの吸引によるといわれています。
文部科学省は児童生徒の健康増進の観点から学校環境衛生の基準に「ダニ又はダニアレルゲン」として「1平方メートルあたりダニ数は100匹以下、又はこれと同等のアレルゲン量以下であること」を追加しました。また、検査方法についても、保健室の寝具、カーペット敷きの教室等、ダニの発生しやすい場所において、1平方メートルを電気掃除機で1分間吸引し、ダニを捕集するなど、具体的に明文化しました。捕集したダニは顕微鏡で匹数を計測するか、アレルゲンを抽出し酵素免疫測定法でアレルゲン量を測定するか、また、これらと相関性の高い方法によって行うこととされています。
検査の実施は毎学年1回定期的に行います。特に、ダニは高温多湿を好みますので、梅雨時から初秋の季節に行う必要があります。例えば、保健室で使用する枕・敷布団・掛け布団は児童生徒がそれらに直接触れたり寝たりしますので、ダニ数を調査し基準値以下に常時保つように心がけることが大事です。
当科学センターではダニ数やアレルゲン量の測定を要望に応じて適切に検査ができる体制を整えておりますので、児童生徒の健康管理に是非お役に立てください。