2013年度 第8回 夏休み「こども研究者体験」セミナー

2013年度 夏休み「こども研究者体験」セミナー
白衣を着て、手についた菌や食べ物に含まれる色を観察しよう!

日時Aコース : 2013年8月1日(木)~ 8月2日(金)
Bコース : 2013年8月8日 (木)~ 8月9日 (金)
会場一般財団法人 東京顕微鏡院 食と環境の科学センター 豊海研究所4階研修室
(中央区豊海町5-1 豊海センタービル)
参加者数Aコース : 16 名  Bコース : 16 名
主催一般財団法人東京顕微鏡院
医療法人社団こころとからだの元氣プラザ
後援中央区教育委員会
協力山形県山辺町教育委員会

内容

日本橋エリアの地域貢献事業として始まった夏休み「こども研究者体験」セミナーも、中央区全域にエリアを拡大し今年で8年目を迎えました。昨年、当法人の施設が日本橋から豊海に移転し、新築の施設で迎える2回目のセミナーとなりました。今年も中央区の小学校5・6年生を対象に、学校を通して参加を呼びかけていただいたところ45名の応募・問合せがあり、定員12名のところを各コースとも参加枠を16名に拡大して開催しました。

今年は120周年を機に、当法人の創立者遠山椿吉の生誕地、山形県山辺町立山辺小学校より特別参加があり、教頭および同町教育委員会係長引率のもと、6年生児童4名が本体験学習を通して共に学び、交流を深めました。

 研究1:手についている菌を見つけてみよう!

手に付着している菌を調べるために、各自、手を洗う前と洗った後の手を培地につけ、それぞれ孵卵器で24時間培養(35℃)し、菌数の違いを調査しました。
そして、培養後の培地から菌を採取し、二つの色素液で染めて標本を作る「グラム染色」をして、顕微鏡で菌を観察する学習をしました。

 研究2:食べ物の中の菌を見つけてみよう!

「ヒトに役立つ微生物」の講義の後、身近な食品である納豆とヨーグルトの加熱前と加熱後の菌を、白金線で2種類の培地に移植。24時間培養し、それぞれの菌の違いを顕微鏡で観察しました。

 研究3:食品から取り出した色素で酸性・アルカリ性を調べよう!

身の回りにある食品を使って2種類のリトマス試験紙を作り、様々な食品の酸性、アルカリ性を調べ、色の変化を観察しました。

 研究4:食べ物に含まれる色(着色料)を調べよう!

着色料である天然色素と合成着色料についての講義の後、合成着色料であるタール色素について調べました。チョコレートから色素を抽出し、毛細管でスポットしたペーパーを展開層に入れて、クロマトグラフィーの原理により色の変化を観察しました。

 検査室の見学:検査の現場を見てみよう!

実際の食品検査はどのように行われているかを、検査室を見学して確認しました。
微生物学的検査では、汚染指標菌や食中毒菌などの検査について、理化学的検査では、食品添加物や残留農薬などの検査について、それぞれ担当者から説明を受けました。


夏休み「こども研究者体験」セミナーは、普段なかなか体験できない実際の研究や検査の世界を、小学生の皆さんに体感していただくことを目的としております。
この体験学習を機に、これからも多くのことに興味を持って、学ぶ楽しさを忘れないでいただきたいと願っております。

 参加者の感想より 

  • 思ったより菌は身近にあることがわかりました。色素は酸性・中性・アルカリ性に分かれていて、決まった色を何色か合わせて、たくさんの色ができて、あざやかな色などを出しているんだなと思いました。
  • この「こども研究者体験」セミナーを通して、たくさんのことを学びました。そして自由研究で役に立つことがたくさんあり、知識が増えた。このセミナーはとても楽しかったので、またこういう機会があれば、参加したい。
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