2016年度 第11回 夏休み「こども研究者体験」セミナー

2016年度 夏休み「こども研究者体験」セミナー
白衣を着て、手についた菌や食べ物に含まれる色を観察しよう!

日時Aコース : 2016年7月28日(木)~7月29日(金)
Bコース : 2016年8月4日 (木)~ 8月5日 (金)
会場一般財団法人 東京顕微鏡院 食と環境の科学センター 豊海研究所4階研修室
(中央区豊海町5-1 豊海センタービル)
参加者数Aコース : 12 名  Bコース : 16名
主催一般財団法人東京顕微鏡院
医療法人社団こころとからだの元氣プラザ
後援中央区教育委員会
協力山形県山辺町教育委員会

内容

日本橋エリアの地域貢献事業として始まった夏休み「こども研究者体験」セミナーも、中央区全域にエリアを拡大し今年で11年目を迎えました。当法人の施設が日本橋から豊海に移転し、新築の施設で迎える5回目のセミナーとなりました。今年も中央区の小学校5・6年生を対象に、学校を通して参加を呼びかけていただいたところ多数の応募・問合せがあり、定員12名のところを参加枠を16名に拡大して開催しました。

本年も当法人の創立者遠山椿吉の生誕地、山形県山辺町立山辺小学校より特別参加があり、校長および同町教育委員会係長引率のもと、6年生児童4名が本体験学習を通して共に学び、交流を深めました。

◆ 研究1:手についている菌を見つけてみよう!

手に付着している菌を調べるために、各自、手を洗う前と洗った後の手を培地につけ、それぞれ孵卵器で24時間培養(35℃)し、菌数の違いを調査しました。
そして、培養後の培地から菌を採取し、二つの色素液で染めて標本を作る「グラム染色」をして、顕微鏡で菌を観察する学習をしました。

 研究2:手の汚れを数値にしてみよう!

手を洗う前と洗った後で、手の汚れはどれだけ違うのか、自分の手をATPふき取り検査で実験して数値を比べました。

 研究3:食品から取り出した色素で酸性・アルカリ性を調べよう!

身の回りにある食品を使って2種類のリトマス試験紙を作り、様々な食品の酸性、アルカリ性を調べ、色の変化を観察しました。

 研究4:食べ物に含まれる色(着色料)を調べよう!

着色料である天然色素と合成着色料についての講義の後、合成着色料であるタール色素について調べました。チョコレートから色素を抽出し、毛細管でスポットしたペーパーを展開層に入れて、クロマトグラフィーの原理により色の変化を観察しました。

◆ 検査室の見学:検査の現場を見てみよう!

実際の食品検査はどのように行われているかを、検査室を見学して確認しました。
微生物学的検査では、汚染指標菌や食中毒菌などの検査について、理化学的検査では、食品添加物や残留農薬などの検査について、それぞれ担当者から説明を受けました。


夏休み「こども研究者体験」セミナーは、普段なかなか体験できない実際の研究や検査の世界を、小学生の皆さんに体感していただくことを目的としております。
この体験学習を機に、これからも多くのことに興味を持って、学ぶ楽しさを忘れないでいただきたいと願っております。

《 参加者の感想より 》

  • 手の汚れを数値にしてみたことです。全て楽しかったです。
  • チョコレートの着色料の実験。身近にあるものでこのような実験ができたこと。
  • 検査室の見学で冷凍庫に入ったこと。とても寒いところだと分かった。
  • 安全にご飯が食べられるのはこういう施設があるからだと分かった。
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