日時 | Aコース : 8月2日(木)~ 8月3日(金) Bコース : 8月9日 (木)~ 8月10日 (金) |
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会場 | 一般財団法人 東京顕微鏡院 食と環境の科学センター 豊海研究所4階研修室 (中央区豊海町5-1 豊海センタービル) |
主催 | 一般財団法人東京顕微鏡院 医療法人社団こころとからだの元氣プラザ |
後援 | 中央区教育委員会 |
日本橋エリアの地域貢献事業としてスタートし、今年で7年目。今年度より、当法人の施設が日本橋から豊海に移転し、新築の施設での第1回目のセミナーとなり ました。今年も中央区の小学校5・6年生を対象に、学校を通して参加を呼びかけていただき、全16小学校のうち、12校から約50名の参加応募があり、参加枠を広げて受付し、参加者は合計34名となりました。
本年度も研究の基本テーマは「色」を取り上げ、さらに皆既日食や小惑星イトカワなど 「宇宙」が話題になっていることに関連して、宇宙での生物生存の可能性について考えるキッカケを提案する研究として、酸素がなくても生きている菌がいるこ とを調べる「嫌気性菌」の培養を加えました。
◆ 研究1:手についている菌を見つけてみよう!
手についている菌を調べるために、手を洗う前と、洗った後の手を培地につけて、24時間培養した後で菌の数がどれだけ違うのかを自分の手で調べました。培地に広がった菌の集落数を数えて、顕微鏡で菌を観察しました。
◆ 研究2:野菜などからリトマス試験紙を作って調べよう!
市販のpH試験紙で酸性かアルカリ性かを調べるのではなく、身の回りにある食品から、リトマス試験紙を作り実験をしました。紫キャベツのしぼり汁から試験紙を作ったので、しぼり方が弱いと薄い色の試験紙になってしまいました。
◆ 研究3:食品に含まれる色(着色料)を調べよう!
チョコレートについている色素をとりだして、食べ物に付けられている色の違いと、色を変えるためにミックスして使われている着色料のことを調べました。食べ物をおいしそうにみせるために、色々な合成着色料があることもわかりました。
◆ 研究4:空気(酸素)がなくても生育できる菌を調べよう!
生き物は酸素がないと生きていけないと思っていたのに、酸素がなくても増えていた菌をみて、みんなビックリしていました。酸素がなくても生きていける菌がいるということは、酸素のない宇宙にも菌がいて、菌が進化して人間のような生物もいるかもしれないと考えると、宇宙に行って調査をしたくなる理由がわかったようでした。
◆ 研究5:検査の現場を実際に見てみよう!
実験で体験した「菌の培養」や「ペーパークロマトグラフィー」は、実際の検査でも使われているということを、検査室の見学で確認しました。新施設に設置された見学者用の廊下から、食品微生物検査室や遺伝子検査室も見学することができました。
社会に役立つ研究や検査の世界に触れることは、学校の中だけでは体験できない学習です。こうした貴重な体験が、こども達の将来の夢への架け橋となることを願い、今年もこのセミナーを開催させていただきました。
施設の移転により、参加人数がどうなることかと心配されましたが、多くの方にご参加いただき、ありがとうございました。先着順となっており、お断りをした方々には大変申し訳ございませんでした。
《 参加者の感想より 》