ヘリコバクターピロリ菌

ピロリ菌とは

ピロリ菌は、胃粘膜で生息する細菌です。胃酸により一般的な細菌は生息することが出来ませんが、ピロリ菌はウレアーゼと呼ばれる酵素により菌体の周囲にアルカリ性のアンモニアを産生することで、胃酸を中和しながら生存しています。

ピロリ菌の感染

感染は幼少期の井戸水、飲料水、食物などの摂取により経口感染すると言われて来ましたが、衛生環境が整備された現在では、ピロリ菌に感染した家族から与えられた離乳食や飲食物が主な原因となっています。幼少期に感染し、生涯にわたって持続することが多いため、早期に発見し除菌することが、将来の胃関連疾患の予防に繋がります。

ピロリ菌が原因となる疾患

ピロリ菌が胃に生息していても、全員が発症するわけではありませんが、何らかの要因で慢性的な胃炎症状から胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんに進行します。そのため、ピロリ菌感染者は胃関連疾患の高リスク集団と言えます。

ピロリ菌の検査

ピロリ菌の検査は、内視鏡による胃生検組織を必要とするものと尿、呼気、糞便等を用いたものに大きく分けられます。当センターでは、その中でも感度が良く特異度も高い糞便中抗原検査を採用しております。

検査内容

ヘリコバクターピロリ菌便中抗原検査

検査方法

生物発光酵素免疫測定法(BLEIA法)による便中ピロリ抗原定性検査

全自動生物化学発光免疫測定装置:BLEIA

検査法比較

【表.ピロリ菌感染診断法の感度・特異度】

侵襲性

検査法 感度(%) 特異度(%)
迅速ウレアーゼ試験 除菌前 91.0~98.5 90.9~100
除菌後 58.8~86 97.8~99.2
鏡検法 除菌前 92~98.8 89~100
培養法 68~98 100

非侵襲性

検査法 感度(%) 特異度(%)
尿素呼気試験 97.7~100 97.9~100
抗体測定法 除菌前 血清抗体 88~100 50~100
除菌前 尿中抗体 85~96 79~90
便中抗原測定法 除菌前 96~100 97~100
除菌後 75~90 96~100

「日本ヘリコバクター学会ガイドライン作成委員会編
H.pylori感染の診断と治療のガイドライン2016改訂版」より

このような方に検査をお勧めします

  • 胃がむかむかする、頻繁に胃がチリチリする方
  • 親族が胃がんになったことがある方
  • 小さい頃に井戸水を飲んでいた方
  • 胃がん健診を受診したことがない方

お申込み方法

  • 個人でのご依頼は、すべて検査キット販売サイトよりお申込みください。
  • 法人でのご依頼は、人数等により別途御見積させていただきます。
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お問い合わせ先
一般財団法人 東京顕微鏡院 立川研究所 電話 042-525-3176 (代表)

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